ぼくの就活不合格体験記

はじめに

列車は必ず次の駅へ では就活は? 就活生は?

この記事は 奈良高専 Advent Calendar 2021 の10日目の記事になります。

こんにちは、5年情報工学科の紙魚(しみ)です。

4ヶ月後の3月には卒業、そして4月からは就職し無事社会の歯車に取り入ることになります。卒業は少し危うくなっていますが

さて、4月から働くことになる会社ですが、実は2社目で京都府にある某有名花札屋さんに一度落ちてから選んだ会社になります。

どうやら、推薦の就職というのは高専卒のブランド力だけでどの会社でも通るというわけではないらしいんですね。

この記事ではその就活の話をするんですが、正直「高専生活頑張ったのでこの会社に受かりました!」みたいな話はイキっている感じがして好きではありませんし既にされているのでネタ被りになってしまいます。

というわけで今回する話は"就職面接に落ちた"話になります。憧れ、油断、自惚れ、注意欠陥多動性障害、実力不足とかそういう話です。

 

前日のぴかちゅうくんが執筆した記事も面白いので是非読んでみてください。

pika-remains.hatenablog.jp

 

このアドベントカレンダーを企画してくれた学校であんまり喋ったことがないくろまくん2年前のアドベントカレンダーを執筆された先輩の方々に多大なる感謝とリスペクトを込めて。

 

※この記事には少女☆歌劇 レヴュースタァライトのネタバレが含まれます、未視聴の方、ネタバレNGの方は視聴してからこの記事を読むことをお勧めします。

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人には運命の 星がある
きら星 明け星 流れ星

己の星は 見えずとも
見上げる私は 今日限り

99期生 星見純那
掴んでみせます 自分星!

引用:TVA 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

早速就職活動の話を始めたいところですが就職活動というのは学生時代に何をやっていたかが大半を占めます。花札屋さんビデオゲーム事業もされていたので、ゲームの話とか就活に絡む話をざっくり入学、学生生活、就職活動、面接と順を追って書いていこうと思います。多分めっちゃ脱線します。

高専入学

みなさん、ゲームは好きですか?僕は大好きです。

現在高専に在学されている方でゲームが作りたくて高専に入学された方は多くいると思います。僕もその一人でした。

小学生、中学生の頃は親にあまり多くゲームを買い与えられず育ち、一時期は禁止されているほどでした。そんなこともあり小学校高学年から中学にかけて僕のゲームの知識はほとんどニコニコ動画によるものでした。

そんな頃、ある動画に出会います。

www.nicovideo.jp

ニコニコ動画を視聴していた方なら聴いたことがある方も多いのではないでしょうか、ニコニコメドレーシリーズのタグでは組曲流星群に次いで3番目の再生数を誇る動画です。

元よりカービィシリーズは好きだったのですがこの動画に出会ってからは星のカービィの世界にドンドン引き込まれていきます。

世界観、制作背景、アレ、そして"""作曲家"""

いつしかゲームに携わる仕事に憧れるようになり(内申点もなかったので)、奈良高専の門扉を叩きました。(最近奈良高専の入試内申点入ってるらしいですね、いつから?)

学生生活

学生生活全てを書き綴るとそれだけで一個の記事になっちゃうので就活に絡んだと思う話をしていきます。

現視研

さて、夢を抱えて奈良高専に入学した紙魚少年ですが、クラスメイトに誘われこのアドベントカレンダーの主催のくろまくんも在籍する現代文化視覚研究会(以下現視研)に入ります。

そこに入ってすぐ新入生が作品を持ち寄る会が催されました。

そこでWOLF RPG エディターというものをインストールしゲームを作ることに決めました。しかしゲームがどのようにして作られているのか全く知らず、プログラミングの経験も全くないのでフラグや変数など使えるわけがありません。

結果完成したのはただ迷路を進みテンプレートとして用意された敵をテンプレートとして用意されたキャラクターが倒しながら進むだけのモノでした。

そこで紙魚少年は思います。

 

学年が進んだらきっと理解できるようになるしそれまではとりあえずそっとしておこう

 

んなわけねぇだろ、ここはゲームクリエイター養成所じゃねえぞ。

作品を作らずに在籍する意味もなかったため1年の終わりとともに現視研をやめました。

放送部

2年生で現視研を辞めたあと放送部に入りました。奈良高専の奇人変人集団ですね。

一応ただの奇人変人集団ではなく、高専祭やスポーツ大会ではしっかり音響の設営等しっかり仕事をしています。知ってました?

2年次入部とはいえ同級生と同等以上のパフォーマンスをすべきだと思っていましたので週5で部室に通い詰めました。

その結果自然と先輩や同期部員(1学年下)と打ち解け、まぁそれなりに仕事ができるようになりました。1学年下の奴らには4年間なめられています。

ちなみに今年の高専祭は当日に後輩の育成をちょっとだけしてました。なぜか班員の4年生が誰もいなかったので。

オタク活動

※脱線して書きすぎたので25日の記事に移動しました

ざっくりと書くとゲームにハマって二次ドルにハマったりアニソンの作曲家にハマったりライブ行ったりしたことをLTにしたり声優にハマってZoomでファンミーティングに参加したりラジバンダリです。

アニソンDJ

オタク活動してたら紆余曲折あってアニソンDJしてました。

周りにやっている人がいたことと先輩から安く譲ってもらえる機会があったことが起因しているんじゃないでしょうか。

貸しスタジオで練習会やったり、クラブでやらせてもらったりしてました。公募は全く通りませんでした。

就職活動

やっと就職活動の話をします。この時点で日付が変わるまで10時間を切っています。

会社選択

4年生の夏ごろ、就活に関しては行けたらいいなぁ程度の気持ちでいろんなゲーム会社のオンライン説明会を見たりプレエントリーだけしていました。ちなみに花札屋さんにプレエントリーするとオシャレな冊子が貰えます。仕事風景が写真とキャラクターで表されていたり社長と文化功労者になったあの人のメッセージが見れたりオタクが好きなやつです。気になる就活生は資料請求してみてはいかがでしょうか。

そんな頃、1つ上の先輩が推薦で花札屋さんに就職したという話を聞きました。その方とは3年生のころ授業で一緒の班になったことがあり面識もありました。またゲームが好きな方ということも知っていたのでまぁあの人ならいけるかぁくらいに思っていました。

そもそも推薦が来ていたこと自体知らなかったのですが脳内で「もしかして俺もいけるのでは?」という謎の自信が出てきました。

なんたって企業理解をする必要がありませんでした。元よりオタクだったので知識だけはめちゃめちゃにありました。

多様性の塊みたいな商品展開をしている会社なのでこんな注意欠陥多動性障害野郎も入れてくれるだろうと驕ってました。

そして担任の先生との面談でゲーム業界に就職したいという話をしました。

「まぁほぼほぼ無理だから他の道も考えといてね」みたいな返事をされたことを覚えています。

それでも諦めきれずに進路希望調査にはその会社の名前を書いて提出しました。

就職担当の先生からも「推薦とはいえほぼ自由応募みたいな合格率、記念受験程度に思っておいたほうがいい」と言われそれなりに覚悟を決めて受験することを決めました。

企業理解

前述したとおり企業理解は受験前からそれなりにありました。その会社の知識だけなら学校で1番になれるんじゃないかとも思っていましたしなんなら今でも思っています。

会社HPは暇なときに見ていたり、オタク活動で知り合った方とオタクLT会をする機会があった際に元社員の開発哲学である「枯れた技術の水平思考」についてお話をしたり、するために書籍を買ったりしました。モノづくりが好きな方は良かったら読んでください、会える人なら貸せます。ちなみに2社目のESに800字の自由作文を書く課題が出た際にこの「枯れた技術の水平思考」をテーマに作文を書きました。

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あとは会社の歴史を漫画にしたやつがニコニコ静画にあったので読んでいました。結構面白いので読みましょう。

seiga.nicovideo.jp

この漫画書いた方の雪雪崩清隆さんなんですけど初日のくろまくんの記事でも紹介されてましたね。僕も東方の日常好きです。

とはいえこれだけでは会社の上澄み部分しか知ることはできませんので会社の採用ページを片っ端から読み漁りました。

履歴書

さて、一番の難所の履歴書です。願書の期限が4月中旬だったのでそれに間に合わせなければいけません。

2月頭ごろから履歴書の練習が始まります。就活担当の先生に自己紹介シートを使い趣味、特技、得意教科などを仕事でどう有用に活かせるか、を絡めながら書いて提出します。教員から添削が返ってくるので書き直してまた提出、これを納得がいくまで繰り返します。

ちなみに僕は最初に送ったメールが2週間返ってきませんでした。自分で添削したやつに書き直したものを提出したところ、先生が最初に送ったシートを見落としてました、ボケ。なので添削の催促は3日くらいでしましょう。これはこの記事で唯一ためになる情報です。

次は受験する会社にフォーカスを当てて志望動機、会社で何をしたいかを書いてまた添削を繰り返します。

これを終えた頃、御社から履歴書のフォーマットが届きました。どこまで公開してよい内容なのかわからないので若干ぼかしますが独自フォーマットを採用しており、学生時代何をしていたか、というのを重点的に書かされました。

自分が履歴書に書いた内容はこんな感じでした

  • 放送部での活動、主に他団体とのコミュニケーション
  • TalkCafeでの登壇、多くの人の前で話す経験(オンライン)
  • DJ活動、広い年齢層の方との交流

履歴書は紙媒体なのですが修正テープはご法度らしいです。そのため目盛線を引き、シャーペンで下書き、ボールペンで清書して消しゴムで下書きを消す、という作業が必要になります。本当にしんどいです。

提出期日より余裕を持って始めたのですが、結局当日の晩までやっていました。深夜1時に清書をミスったときはちょっと泣きました。

面接練習

郵送で履歴書が会社に届いたため面接の日程について連絡が来ました。1週間後です。

今まで履歴書を書くことに全力を注いできたので面接の練習はまったくしていませんでした。

1週間で面接を仕上げる必要があるのですが、教員のアポが全くありません。結局面接前日までに取れたアポは2名の教員のみでした。

面接って実は思っている数倍難しいです。「こういう質問が来たらこう返そう」といろいろ考えるのですが「こういう質問」はあんまり来ないですし、「こう返そう」もまとまった言葉にするのは非常に難しいです。

そのため面接練習はできるだけ数をこなした方がいいです。だんだんまとまった言葉が作れるようになってきます。

それでもやばかったので前日に放送部で学生相手に面接の練習をして質問に対する受け答えを1つずつめっちゃ時間をかけてまとめました。同じクラスのくろーと後輩のぞる、ありがとう。落ちたけど。

面接

人には運命の星あれど

届かぬ足りぬはもう飽きた

 

足掻いて 藻掻いて

主役を喰らう

 

99代生徒会長 星見純那

殺してみせろよ 大場なな

引用: 劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

「殺してみせろよ」なんて大げさな言葉を使っていますが面接です。いろんな人に難しい、記念受験と言われてやってきましたが、当時僕も8割ぐらい無理だろうと思って面接に挑みました。

Zoomでの面接だったため学校でしようと思い前日までに学校にスーツを持っていき、Teams上での面接練習で環境音が入らないことも確認、やるべきことは時間の限りやりました。

さて、面接が始まるのは15:05からだったのですがクラスは8限授業、そのため6限まででそれ以降は公欠を取ることになりました。7,8限は体力測定で持久走だったらしいです、ラッキー。

面接25分前に授業を終え誰もいない研究室で黙々と準備をします。スーツに着替え、充電ケーブルを刺してノートパソコンを起動しますがなぜか充電ケーブルから充電できず充電も残りわずかというトラブルが発生しました。マジで吐きそうになりました、なんなら書いている今も思い出して吐きそうです。

PCを数回再起動したらなんとか治ったのでやっと面接をする準備ができました。この時面接7分前です。

面接開始5分ほど前にZoomのリンクをクリックし心の準備をしていたら30秒ほどで面接ルームに接続されそこには3人の面接官がいました。予定と違うじゃん。

面接ルームに入ると左上に自分の名前が表示されます。そこには僕がオタク用アカウントとして使っている名前の「しみたれ」と表示されていました。声優のファンミーティングに参加したことを完全に忘れていました。

ちなみにZoomの表示名はZoomの会議に入ってから自分の名前をクリックするか、ブラウザのZoomのプロフィールから変更することができます。当時の僕はそれを知りませんでした。

symphonict.nesic.co.jp

完全に頭が真っ白になったまま面接が始まりました。ほとんど覚えていませんが志望する部門の理由や履歴書の内容を追っていく感じだったと思います。

面接官が順番に質問をしていき、応答、質問、応答、質問、応答...

ついに最後の面接官になり、恐れていた質問が来ました。

「その名前はなにか意味があるの?あんまりいい名前じゃないと思うよ」

ぼく「アッアッアッ...ハイ、スイマセン マチガエマシタ...

 

一週間後、お祈りメールが僕の元に届きました。

まとめ

星屑落ちて 華は散っても

キラめく舞台に 生まれて変わる

新たな私は 未知なる運命

新たな私は まだ見ぬ戯曲

愛城華恋は 舞台に一人

愛城華恋は 次の舞台へ

引用: 劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

Zoomの名前には気を付けよう!

ちなみに2社目の面接もZoomを用いて行ったのですが、また名前でやらかしかけました。

事前に接続テストが行われ、そのタイミングで名前を変えたので難を逃れました。

 

まぁ事前準備は大切だよねというお話です。

とはいえ落ちた直接の原因は自分が1オタクでしかなく仕事にするほどの力がなかったことだと勝手に思っています。愛だけで仕事はできませんからね。

ここらへんの時期は落ちる確率の方が高い就職活動のせいで精神が不安定過ぎて荒んでました。就活は起こりうるストレスの要因で結構上位に食い込むらしいです。気楽に話せる相談相手はいた方がいいと思います。受験する会社をsageたり、絶対に無理だとかは本当に言わないでください。僕は同研究室に就活が早めに終わって滅茶苦茶に言うやつがいたのでストレスがマッハでした。

ありがたかったことは面接時期がけっこう早かったことですね。4月末に結果が出ましたが、お祈りから1週間で次の会社を決めて結局6月頭には無事就職が決まりました。

2社目はエントリーシートがWeb媒体だったので非常に楽でした。もう履歴書の枠のサイズと文字数を線を引きながら推測する必要はありません。

面接を重ねれば履歴書や面接の練度も上がるので受験する会社のレベルを下げていけばいずれ成長した自分のレベルと受験するレベルは合ってきます。なので受験する時期が早ければ難易度の高い企業を受けることも良いのではないでしょうか。

そんなわけでぼくの就活不合格体験記を終わらせていただきます。

25日には文量がデカくなりすぎたオタク活動の話をします。そちらも是非読んでください。

 

明日12/11の記事はしゅがーくんのボカロ関連のお話です。曲を作れる人をマジで尊敬しています。

 

列車は必ず次の駅へ 就活生は次の会社へ